冷凍車・保冷車・冷蔵冷凍車とは

食品の鮮度を保ち、高い品質のままで消費者の元へ届けることが流通業界の大きな使命です。その中で保冷系運搬車の存在は流通の大きな命綱となります。ここでは冷凍車・保冷車・冷蔵冷凍車に関することをまとめました。運搬車を導入する際にどのような車を選ぶのが良いのかわからない、という企業の方にも参考になることでしょう。新車・中古車で性能が変わるのか、費用に関することにも言及していきます。

1.保冷車とはどういったものなのか

保冷車は一般的に、断熱材を芯に入れた2枚構造のパネルで組み立てられたコンテナを乗せた車です。温度を一定に保つためのユニットなどは設けられておらず、定温輸送は可能ですが、長時間の輸送には向いていません。氷やドライアイスなどをコンテナ内に乗せておくなどの措置が必要になります。夏場など外気温が高い日でもコンテナ内の温度が上昇することが少なく、一定の品質を保つことができます。ただし、長時間の輸送等には不向きであると言えるでしょう。輸送に向いているものは、鶏卵や常温保存ができる果物などに限られます。場合によってはコンテナ内の室温が高くなってしまう可能性も否めないので、常温保存品をメインに輸送することを前提とするのがセオリーです。保冷車を用意する場合には、断熱材の厚さもこだわります。50mm以上の厚さの断熱材を使用しているコンテナを導入することが大切です。これより薄い断熱材を使用している場合は、保冷効果はほぼないと捉えます。

2.冷凍車は便利な車です。

冷凍車は、その名の通り冷凍状態を保てる車です。保冷車のように、断熱材を挟んだパネルを組み立てたコンテナを乗せた車です。保冷車と異なるのは、冷凍機ユニットを搭載していることで、運搬輸送中も温度を一定に保ち冷凍されたままで運ぶことができます。0度から氷点下25度程度までの冷凍能力を持っており、保冷コンテナのスペックによっては8ナンバーの特殊用途自動車に分類されることがあります。断熱材は75mmから100mm程度までの厚さで設定されていますし、コンプレッサー付きの冷凍機が搭載されているので、外気や天候に左右されることはありません。アイスクリームや冷凍食品等凍った状態で消費者へ提供される商品を主に運搬します。冷凍車は「エンジンが止まったら冷凍機も止まってしまうのでは?」という懸念があります。しかし性能によって異なりますが、電源が別系統になっているものが多いので停車中でも冷凍機能を保つことが可能です。温度設定によっては、精肉や魚類の鮮度を保てる温度で輸送することもできますので、便利に使えます。長距離輸送をする際には、大型の冷凍車が便利で、中型から小型のものは近距離~中距離輸送に活躍します。

3.フレキシブルな冷蔵冷凍車

冷蔵冷凍車という商品もあります。コンテナを構成する断熱材は100ミリと厚く設定されていますが、搭載されている冷凍ユニットの温度調整の幅が広いものを指しています。氷点下25度から10度くらいまでの温度調整ができ、温度調節一つで冷凍商品から常温商品までフレキシブルに運搬輸送することができます。温度調節ができることで、往路は冷蔵商品を運び、復路で冷凍商品を運ぶといった輸送方法を取ることができます。コンテナの空きをつくることなく低コスト輸送が叶うので、導入する企業が多いのが特徴です。冷蔵冷凍車は、運転席で温度管理をすることができるので、運搬中の温度トラブルなどにも即対応可能です。デメリットと言えば、ヒューマンエラーが起きやすいことです。商品によって管理する温度が異なりますので、搬送商品ごとに温度設定を行う必要があります。この設定を怠ると商品の品質が低下してしまうので細心の注意が必要になります。

4.導入するなら、新車?中古車?メリットを見いだそう

保冷系運搬車の温度管理能力を整理すると、「冷凍車>冷蔵車>保冷車」という図式が出来上がります。野菜などを主に運搬するだけであれば保冷車の導入で良いですが、アイスクリームや冷凍食品の運搬を主に行う場合は冷凍車を選ぶと良いでしょう。また費用・予算面に余裕があればフレキシブルにコンテナ内の温度を変えることができる冷凍冷蔵車を選ぶのがセオリーです。目的に応じた車を選んだ後は、運搬物の規模を考えて軽~普通自動車、中型トラック、大型トラック等車両の大きさを当てはめていきましょう。このところ中古車市場でも数多くの保冷系運搬車を取り扱うようになりました。新車の半額程度で購入できる魅力があります。ベースとなる自動車のグレードが高いものと保冷コンテナ・ユニットの組み合わせなど質が良い車を見つけることもできるので、検討中は新車と並行して中古市場ものぞいてみることをおすすめします。新車・中古車共にそれぞれメリットが存在します。一長一短で比較が難しいところですが、経費・新しさ・性能など譲歩できる部分、最重要視したい部分などを比較して決めていきましょう。