冷凍機で冷えない?トラック冷凍車における故障への対処法

■冷凍機が道中で壊れてしまうと多大な損害が発生します。
トラック冷凍車の故障は、すなわち物流の停止を意味します。冷凍車は生鮮食品やアイスクリーム、他には医薬品といった一定の温度で保たなければいけないものを運送するために用いられるため、「冷えない」ということになってしまえば、それだけで運送ができなくなってしまいます。もし、運送途中で故障してしまえば野菜であれば品質が落ちますし、肉類や魚介類であればさらに衛生的に問題が発生します。アイスクリーム等の冷凍品に至っては完全に溶けてしまうでしょう。
このように、運送の規模によっては一台のトラックが故障するだけで大きなダメージになることもあるため、故障というリスクについてしっかり考えておく必要があります。
対処法は状況に応じますが、まずは故障しないような使い方をすることです。そもそも、トラック冷凍車は長距離の移動をする間ずっと冷凍機のモーターが作動しています。使用するシーズンは一年中、特に夏は庫内の温度が40度にもなる構造になっている所を氷点下まで冷やしています。そのため冷凍車にかかる負担は大変なものと言えます。
この負担をさらに強めるのは積載物の入れ過ぎと冷やしすぎです。たくさんのものを運ぶためにトラック冷凍車にめいっぱいモノを詰め込んでしまうと冷気が循環せず、冷やすためのエネルギーが大きくなるほか冷気が漏れてしまうことがあります。設定温度まで冷えない場合には、まず冷気が漏れてしまうほどに詰め込んでいないかを確認しましょう。
また、めいっぱい冷やした場合、冷凍機の蒸発器がマイナス10度前後になり霜がつきます。そうすると庫内の温度は設定温度に達し停止します。そのまま設定温度で保たれると良いのですが、とくに中温仕様の冷凍車の場合は除霜装置がついていないため、停止と運転再開を繰り返します。そのため、安定して冷やし続けるよりも大きな負担がかかってしまうのです。このような故障につながる使用を控えることが長期的に利用する第一のポイントです。

■故障による被害を最小限にとどめること
上記のとおり、トラック冷凍車は1年を通して稼働し続けることもあり、無理な扱いをしなくてもいずれは劣化し、時には壊れます。トラックの冷却機能がなくなってしまうと、運送自体が不可能になることを意味するため、トラックの異常や損傷にはなるべく早期に気づきたいものです。そのためにも、少しでも異常だなと思った時には放置しないこと。たとえば3か月に1度の簡易検査では、オイルの漏れや、作動音の異常を点検します。これは実際に冷却器をチェックする機会なのですが、目視や音を聞くことによる点検であるため判断は主観にゆだねられてしまいますから、慎重な判断が求められます。もし、簡易点検で異常が見られたときは専門の業者の助けが必要です。ほかにも冷蔵庫の背面や側面にある放熱器が機能しているかを触って確かめることも可能です。もし、熱を感じないようであれば冷却ガスやコンプレッサーが停止していることが考えられます。
時には、自ら対応することができる場合があります。たとえば冷気を循環させるファンの音が聞こえないとしたらファンに霜がついている場合があります。その場合には、これを除去するだけでファンが動き出します。ほかにも扉のゴムパッキンが傷んでいることで隙間ができてしまっている場合もすぐに対応できるでしょう。
パネルの向こう側にある冷却機に霜が積もった時も冷蔵車や冷凍車の扉を開放し、霜を溶かすことによって解決します。ちなみに正常時にはセンサーが感知することでヒーターが作動し自動的に霜を溶かしています。

■どうしても長期間の修理が必要になった時は...
ですが、どうしてもすぐに予備による対応ができない場合や、長期の修理が必要な場合もあります。そのようなときは、急場しのぎで冷凍車をレンタルすることができます。トラック冷凍車の台数が減ってしまうことは、そのまま運送できる量が減ってしまうことを意味し、場合によっては運送が不可能だったための損害賠償の問題になることもあります。何とか対応すべき問題です。レンタル自体は時間単位や日数単位で行うことができます。
保証期間内であれば修理代が安くなることもあります。中古車よりも新車の方が保証期間は長めですから、新車の場合には修理費用を多少抑えることが可能かもしれません。いずれにせよ、故障が大きくならないようにこまめな点検が求められるほか、より強いエネルギーのかかる夏期には念入りなチェックが必要です。
故障は当然のことながら使えば使うほど起きやすくなるわけですが、故障してしまった時の修理費用や部品交換の費用と得られる利益を考えたうえで、このまま使い続けるべきではないという結論に至ることもあるでしょう。そのような場合には劣化が進みすぎてしまうよりも先に売却するという手段もあります。早期の売却なら高額で売却できるため経費削減につながります。そのため計画的な車両の入れ替えを行うことも戦略の一つと言えます。